数字だけ追うのではなくスタッフ育成に目を向ける

重くのしかかる毎月の目標を達成させようとするばかり
日々の進捗数字、各スタッフ個別の進捗数字に
意識が向くのは、ごくごく自然なことですよね。
数字だけでなく、
プロセスや個々の接客トークスキルやサービスに対する考え、
そして仲間同士の関係性などにも
意識が向いていれば問題はないのです。

しかし、数字の進捗が芳しくないと、店長の脳裏には
上長である課長、マネージャー、運営責任者の険しい表情と共に飛んでくる“激”励が思い出され、
さらにキャリアの営業担当、課長、部長、支店長、、、皆々さまからの
容赦ないプレッシャーと叱責・・・。
それらがトラウマとなり、数字だけに意識が行く日々。

調子が良ければいいものの、
良くないとそのストレスは全て店頭スタッフに向けられる。
そして実績を上げているスタッフには、
あまり目が行かなくなり
低迷中のスタッフだけに、全神経を注力してしまう。

「で?いまの客から獲れたの?」
「面談で、やるって言ったよね?コミットしたよね?」
「なんで売れない?やる気あるの?」
「いつになったら目標達成できるの?」
「売ることが仕事だよねぇ?」
「売れないんだったら、自分で勉強してる?」
「なんで勉強しない?ロープレを何でやらない?」
「どうして自分から教えて欲しいって言わない?」

スタッフの中には、退職コースへ一直線の人も現れはじめ
気の強いスタッフなら、さまざまな反撃をしてくる。
「お客さまが要らないって言ったんでぇ!それでも強要しろって言うんですか?」
「このサービス、お伝えしても、速攻断られるんです!サービスがダメです!」
「お客さまの用件だけやっていれば、問題ないですよねぇ?別に実績手当と要らないんでっ!」

究極は
「すいませんでしたっ。次はがんばります。もういいですか?」
と、全く謝っていない態度丸出しの、常套句。

店長達から上がる声は
「もっと自主的に勉強してほしい」
「面談の時のモチベーションを保ってほしい」
「個々の数字に責任を持ってほしい」
「周囲に実績を上げる好影響を出してもらいたい」
「いちいちこちらが言わなくてもやってもらいたい」
「店長の想いをわかってほしい」

いつも思うのですが、フタを開けると
スタッフも全くやる気が無い訳ではありません。
ほとんどのスタッフは本当は実績を上げて褒めてもらいたいと思っています。
でも、実績を上げるだけの超具体的で現実的な手段がわからないのです。

やれ成功事例だの、やれ優良事例だの、
あちらこちらから共有されても
そのほとんどが、右から左で、
「これでやってみたら」
「このトーク使ってみたら」
と、無責任な言い方が多く
「こういう場合、どうするんですか?」
なんてスタッフが質問しても
「とりあえずやってみて」の一点張り。

本当は、そのスタッフに合ったやり方を見つけてあげないといけないんですよね。
育成の面倒を、しっかりと具体的に見てあげないといけないんです。
しかし、やれ時間がないだの、そんなことをやる余裕はないだの、
オマケに、そんな育成は会社でやって・・・の一点張り。

それは、販売するスキルだけではありません。
スタッフ本人が感じている不安や、職場環境における不満など
その心情に寄り添うマネジメントも求められるのです。
これらは、ぜんぶ解決させることが一番ですが、難しいところももちろんあります。
せめて共感だけでもしてあげるべきです。

それを、やれ面倒とか、やれ仕事なら誰でも不満なんてあるとか
あ~だ、こ~だ、言って、結局、数字だけしか見なくなる。

それはスタッフをマネジメントするスキルが無いという意味です。
ただの作業になってしまっています。

でも、一番大切なのは、その活動を行うのは機械でもAIでもなく
感情と考えを持った人間なんですよね。
だから部下のココロに触れる上長の言葉や行動が伴った共感と
納得いく考えに至る説明力、
そのために、スタッフ一人ひとりの行動や言動にしっかりと目を向けて
プラスのサイクルになるべく影響力を出していく必要があるんです。

それは店長、副店長だけじゃないです。
その上席の方にも同じことが言えますよ。
もちろん社長も、そしてキャリアの関係者の方々もです。

もっと安心して働ける職場に、
そして学生達が目指したいと思える、
ケータイ業界になって欲しいと願うばかりです。

<レスポンドニュース(2018年12月3日配信)を改編>

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