担当制で縦割り化したケータイショップに必要な総合プロデューサーの役割

働き方、生活の仕方、いずれも
アップデートもしくはバージョンアップして数年が経過しようとしていますね。

ケータイ業界も進化進行形ですが、
ショップの接客はおそらく普遍的なはずです。

「ahamoだけど、ちょっとだけ教えて、すぐ済むから!」
「povoの通話止まって困ってて、いまお金払うから、すぐ通話できるようにして!」
「Linemoに変えるときに、そんなこと聞いてない!だからやって!」
「こんなんだったら、変えなきゃよかった、なんとかして!」

人の考えや感情に寄り添えるのは
AIでもロボットでもツールでもなく
やはり人なんですよね。

店内をオシャレに改装しても
来店予約制で密状態を回避できても
タブレット端末で手続きできても
結局最後は人と人による
受け答え、傾聴、表情、表現、語彙、雑談、スピードなどの
応対コミュニケーションで成り立つため、
このスキルをどれだけ磨けるか、これに尽きます。

このスキルによって
お客さまのモチベーションが少しずつ上がれば
満足度も上がり、成約への意思決定が近くなります。

ただ、この応対コミュニケーションは
体現するスタッフのモチベーションが大きく起因するため
彼らのモチベーションを維持向上させることは
至難の技と言えるかもしれません。

多岐に渡る商材を扱う多くのショップが
商材やテーマ毎に担当グループ制、担当リーダー制など
担当管理者を置いているかと思います。

ただ、多くの店から上がる声に
「自分の担当以外に興味関心を示さない」
「毎朝朝礼で各担当が進捗報告をお経の如くするだけ」
などがあります。

そりゃあそうですよね、
担当リーダーのそれぞれが
「この商材を必ず提案して下さい」
「このサービスに関心があるかヒアリングして下さい」
「必ず実機を使って体験して貰うように勧めて下さい」
「ヒアリングした内容は必ず顧客情報端末に入力して下さい」
「今日も必ず声かけをお願いします」
「ご成約になったらインカムで周知してください」

など、
相も変わらず来る日も来る日も
同じようなことを言われると
『馬の耳に念仏』、、、、失敬!

一方で、
「応対時間は必ず守って下さい」
「時間が延びそうになったら、必ず事前に報告して下さい」

おまけに
「提案許諾はしっかり取ってください」
「強制販売と捉えられないように発言には注意してください」

ダメ押しが
「不適切発言はバックヤード含めて謹んで下さい!」

この状態で
モチベーションを維持向上なんて
難しいハナシです。

さらに、商材が減る訳でもなく
手続きや説明そのものがカンタンになる訳でもなく

結局、応対を担当している自分自身が
朝礼で言われたこと全てを
1組の応対時間中に実現させなければならないんですよね。
“全集中で” なんて言ってられない。

あらゆる方向から頭と身体と表現力と語彙力を使って
体現させなければならない。

でもお客さまも、いろいろな質問で
スタッフの手足を引っ張ってくる。

スタッフ達からすると

『こんな状態でどうすればいいのか? トータルの解決策を教えてくれ!
担当ベースの各論の成功事例ではなく、1応対全体を勘案した解決策が知りたい!』

なんて思っているかもしれません。

各担当が自担当の話をする前に
トータルプロデューサーと情報整理をしてから
朝礼で展開する。

縦割りの情報伝達や動機付けに
横串を刺して整理する役割。

トーク手法、進め方、お客さまとの応酬話法、
進捗、目標への動機付けにおいても
トータルプロデューサーのエッセンスが入っている・・・

それって誰が適任でしょうか?
一般的には「店長」なんでしょう。

ショップの規模感、キャリアによって店長の役割実態が違いますが
トータルで“1応対”の中身をアドバイス是正できる役割が
あってこそ、各担当リーダーが活かされてくるのだと思います。

<レスポンドニュース(2021年3月31日配信)を改編>

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