販売意欲の高いスタッフの気をつけたいところ

店頭の販売力向上が求められたことにより
スタッフ個人の販売に対する意識は大きく変わったと感じます。
「何としても獲得したい」
「どうせ獲得するなら自分のトークで獲りたい」
「購入しそうにないお客さまにムダな時間はかけたくない」
「同期のアイツに負けたくない」

ケータイショップは20年前から受け身型のスタッフがほとんどで
お客さまから言われたことに対して手続きを進めればよいというのが定説でした。

しかし、現在は販売に関する意識の高い方が、かなり増えたように思います。
何となくですが、ケータイショップスタッフの「量販店ヘルパースタッフ化」が
進んだような気がしています。

量販店ヘルパーのように「販売に対する意識が高い」ことは、
昨今実績が求められるケータイショップにとって大変重要な要素です。

ただ、 ケータイショップの場合はアフターのお客さまや
手続き時間に長短のあるお客さまも混在するだけに
一組のお客さまにスタッフが最初から最後まで対応するのには限界があります。

だからこそフロアマネージャーとフロアのスタッフ、カウンターのスタッフによる
連携プレイが応対と販売の効率を上げるキーになる訳ですよね。

ただ、そうなると前述の「販売意識の高いスタッフ」がマイナスに作用する場合がよく見受けられます。

・「自分自身の獲得」に集中し他のスタッフと連携ができない
・お客さまの心理を理解せずにすぐにクロージングしようとしてしまう

誰しもが「獲りたい!」と思ってボールに殺到してしまい連携プレイができないサッカーのようです。
これでは試合になりません。
それぞれの役割とその時の状況を踏まえた連携プレイが必要ですよね。
フロアマネージャーを中心に、その時、その時点での連携を組んで行かなくてはなりません。
「販売に対する意識が高く」ても一人よがりでは目標達成することは難しくなります。

そして、もう一つ、セールストークをしてすぐにクロージングしてしまう点です。
★実例①
スタッフ
「ちなみにワタクシからお客さまに一つご提案がございまして、こちらのタブレットなんですが、
少しお持ち頂いてもよろしいでしょうか?」
お客さま
『はあ・・・まぁ・・・軽いですかねぇ・・・』
スタッフ
「軽いですよね!今日なら実質ゼロ円でお持ち帰り頂けますが、この際いかがですか?」
お客さま
『いや、別にいいわ。スマホあるし・・・』
スタッフ
「そうですかぁ・・・かしこまりました」

★実例②
スタッフ
「ちなみに突然ですが、今タブレットが安くお買い求め頂けます。機種変更とご一緒に1台いかがですか?」
お客さま
『スマホ1台で十分です!』
スタッフ
「そうですかぁ・・・かしこまりました」

いずれもお客さまからすると吟味する時間が全くなく
良いも悪いもわからない段階で「買いませんか?」と意思決定を促されている訳です。

最初から興味関心があるならまだしも、
全くそんな要望を持っていない段階で、いきなり提案されて
おまけに「買わない?」って聞かれても、すぐに断ってくるのは当然です。

私達が取り扱っている商品は意思決定するのに時間がかかるものです。
「使い方は?」「便利なの?」「これ本当に必要?」
「高くならない?」「イザというときは?」
「そもそも流行ってるの?」
「この販売スタッフが自分の成績のために無理矢理?」
など様々な疑問疑念がお客様に生まれます。

「販売意識の高いスタッフ」ほど「勢い」だけで獲得しようとする傾向になりがちですので
「勢い」はそのままに、適切な考え方とテクニックを教えてあげてほしいと思います。

<レスポンドニュース(2016年8月12日配信)を改編>

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