店長やマネージャー、そしてオーナーからよくお聞きする言葉です。
「もっと販売やフロアルールに関して企画やアイデアをスタッフから出してほしい」
「こちらからいちいち求めなくても言い出してほしい」
「いつくるか待ってみても何もないから、結局、こちら側が発言している」
「今の置かれている状況をきっと把握していないんだと思う」
この場合、その問題点を紐解いていくと２タイプあるかと思います。
タイプを紹介する前に、
ここでいう「部下」とは
店長から見て「副店長」や「スタッフ」、
マネージャーやオーナーから見て「店長」を指しています。
①Ａタイプ
「部下全員が本当に謙遜型超草食系の人材」
・私が企画を言うなんてめっそうもない
・ボクのアイデアなんかより、ぜったい店長（マネージャー）のほうがスゴイです
・会議やミーティングでアイデア出してと言われただけで緊張して心臓が飛び出そうです
⇒この場合は、ホントに自信が付くまで一緒に手とり足とりアイデア出しの訓練をしてあげる必要があると思います。
ただ、時間がかかりそうですよね。
そして何より、
「こんなチームは、ほぼ存在しない！」
言い過ぎました。 数が少ないと思われます。
②Ｂタイプ こちらが圧倒的に多いと思われます。
「部下のモチベーションが低下」
・どうせ発言したところで否定される
・求められたら「わかりません」って言えばいい
・そもそもワタシ、オレの仕事じゃないし
⇒この場合、見方を変えるとあなたが“裸の王様”になっていますよね。
いちばん避けたいところですが、行き過ぎてしまった店長（マネージャー）や
成果と期日に追われるが故に気が短くなってしまっている店長（マネージャー）に多い傾向です。
また、これまでたくさんの方々とお会いする中で
こういう場合、そのほとんどが
ご自身に対する部下からの見え方に気付いていない方が多いことも結構あります。
心当たりのある方、少し不安な方は冷静に客観的に
ご自身の存在感を探ってみるのも一つかと思います。
さて、Ａタイプの場合
「できる限り部下のアイデア、発言を尊重したいんです」
いろんなことを任せて自主性を養っているという店長（マネージャー）も多いかと思います。とても良い考え方なんですが、注意したい点もあります。
「仕事を任せる」のは大切なことであり、確かに自主性は養われると思います。
しかし、その時に任せる内容について、しっかりと方向性、効果、指示出しや手法、プロセスを提示できていますか？
よくあるのが
「任せているんですが、仕上がりがひどいんです。でも否定はいけないので
お礼を言って褒めて、結局私が完全に作り直しています」
「いろいろ任せましたが、センスが全くなく、時間もかかりすぎていたので
そもそも任せることをやめました！」
「ミーティングも含めてアイデア出しを任せたのに、何にも言ってこないので、
腹がたち、限界なので、こっち主導でやりました！スッキリした！」
そもそも何も教えなくてもデキる部下であれば、何の躊躇もなく任せますよね？
でもリーダーとして育てるのであれば、仕事の無茶ブリをやめ、
しっかりとそのプロセス、やり方、方向性などをしっかりと伝えるべきです。
内容によっては“二人羽織”のように、手とり足とり・・・
その暁には成功事例も出てくるわけで
そこからがホントに「任せ時」ですよね。
本人にも自信がつき、上司のあなたは別のことにパワーを避ける！
ちなみに、任せても次のセリフは忘れずに言ってあげて下さい。
「任せたよ！でも責任は私にあるから、
何かあったときはいつでも相談、報告にくるように！安心してやってね」
＜レスポンドニュース（2015年11月9日・27日配信）コラムを改編＞
