次のような疑問や問題をよく耳にします。
A “料金支払ですごく急いでいるお客さまにオプション商材を提案したら怒られた”
B “そもそも来店された全てのお客さまに諸々の商材を提案すべきか?”
Bの場合は不信感を募らせながらの故障のお客さまや
端末購入だけど待ち時間で相当イラついているお客さまなどです。
皆さんがお客さまだったらどうですか?
あえて“美談”で申し上げるとすると・・・
A「仕事中で時間が無いと伝えたけど、
とても効率良い話し方で利用イメージが
私自身の日々の行動にピタリとハマる内容で
興味深い提案話に時間を忘れて、つい引き込まれてしまった。
気付いたら二つ返事で契約していた」
B「最初はイライラしていたけど、
とても誠実な対応に胸を打たれ
イラついていたココロが冷静になっていた。
そんなスタッフの提案ならと、
イザ聞いてみたら、
そんな使い方があるのか!!と
新鮮な驚きを感じ、
納得してサービスを契約することにした」
いかがでしょうか、このスタッフ。
カウンセラーの如く相手のマイナス心情に共感し、
予言者の如く相手の生活シーンを的中させ、
エンターテイナーの如く相手をプレゼンテーションに引き込み
勝負師の如く時間効率良く成約に持っていく・・・
もう神か仏のような存在ですね。
もちろん全国に数万人にいる
ケータイショップスタッフの中には
こんなスター選手がいるでしょう。
でも多くはないですよね。
会社として育成、量産していくには難易度が高過ぎます。
もちろん育成しないという意味ではありません。
コミュニケーションスキルは“一日にして成らず”で
多くのお客さまと接して経験を積み、
反省と訓練を繰り返して“力”が付くものです。
日々、目標を追いかけている時間のかけ方とは
別にして考えるべきなのかもしれません。
そうは言っても、数字も追いかけていかなければならない。
でも追いかけ過ぎたらスタッフ達のモチベーションが下がっている。
そこに発破とプレッシャーをかけたら、
ついにモチベーションが地の底まで落ちてしまった・・・。
スタッフのコミュニケーションスキルは常に鍛錬を忘れずに
いっぽうで日々のお客さま用件には、優先順位を付けませんか?
用件内容やお客さまの心情を勘案し、暗号を決めておくのです。
3:ぜひ提案すべきお客さま
2:提案できるかもしれないお客さま
1:会話で探り探り提案し、提案に嫌悪感を示されたら即止めるお客さま
0:提案してはいけないお客さま
これらを最初に用件を伺ったフロアマネージャーから
最終担当スタッフまで引き継ぐとよいですね。
ちなみにスター選手はランク1のお客さまでも成約目指して挑戦する。
会話が苦手なスタッフが1に当たった場合は
手続き用件をスムーズ終わらせて、次の接客で挑戦する。
何でもかんでも提案することは
お客さまもスタッフもお互い疲れて心象を悪くし
ハッピーは生まれません。
キャリアの営業担当の方々でも効率よくという観点を
現場に伝えられている方と、残念ながらそうでない方の
お話を聞くこともあります。
昔、営業担当の方から
「あのお客さまはこう、このお客さまもこう
こちらのお客さまは急いでいたので提案できないと、
言い訳のようなことを言う店があったので、
だったら全てのお客さまに必ず提案させることをルールにした」
とお聞きしたこともあります。
言わんとされていることはわかりますが、
そのルールの先に居るのはスタッフであり、お客さま。
いずれも考える力と感情を持った生身の人間です。
本当に伝え方が大事だと痛感した次第でした。
店長の皆さまには、
スタッフ達を良き方向に導いてあげて欲しいと思う次第です。
<レスポンドニュース(2018年7月27日配信)を改編>