数年前に、あるお店の取り組みで
「お待たせしました」と言わないようにしよう
という内容がありました。
理由は「お待たせしました」と言うと”待たされたんだぁ”と
お客さまに思われるかもしれないからだというのです。
”待たされた”と思わせてしまうと後日アンケートに
待たされたことを不満として記載されてしまい、
諸々の大人の事情で店舗の評価が不利になってしまう・・・。
とても残念なエピソードでした。
なぜなら待たされたかどうかは相手であるお客さまが決めることであり
「お待たせしました」と言おうが言おうまいが関係ない話ですよね。
お客さまによっては、待たされたと思っているのに、
スタッフが笑顔で「では、~」と言って
何事もなかったかのように接客を始めてしまうと
それこそ「待ったんだんから、何か言ったら」と口にしなくても
心に感じるお客さまもいらっしゃるでしょう。
そうすると結果としてお客さまのストレスレベルが上がってしまい
店舗からの提案のトークを聞いてもらえなかったり
不満の声がアンケートに上がったりとマイナス面が増えるばかりです。
諸々の大人の事情はよくわかりますが、
この話はお客さまに対する礼儀に関わることです。
A:礼儀としてお待たせしたのあれば、お待たせしたことに対するお詫びの言葉
またはお待ち頂いたご協力に対する感謝の意を述べる。
B:何度も離席する場合は重ねてお待たせしていることに対して
感謝もしくはお詫びの言葉を述べること。
ちなみにAは
「お待たせしました」(丁寧語)「お待たせいたしました」(謙譲語)
「お待ち頂きありがとうございます」(ご協力に感謝)
「お待たせして申し訳ございません」(ご迷惑かけていることにお詫び)
「お急ぎの(お忙しい)ところお時間を取らせてしまい申し訳ございません」(さらにお詫び)
(※これに限らずです)
さらにBは
「たびたびお待たせして申し訳ございません」
「何度も中座して申し訳ございません」
「何度も席を離れて申し訳ありません」
「重ねてお詫び申し上げます」
「何度もゴメンなさい」「たびたびお待たせしてゴメンなさい」(関係性ができている場合)
(※これに限らずです)
この辺りのワードのパターン(言葉の引き出し)を増やして
ワンパターンにならないようにスタッフに教えてあげて欲しいと思います。
商材が増える一方で手続き時間、総滞在時間の削減はなかなか見えてきません。
待って頂いていることに関してポイントは
①お待たせしてしまっていることを「私はわかっている」ということを感謝かお詫びを添えて伝える
②その際の言葉のチョイスは前段の通り、状況に合わせてパターンを変えて伝える
③さらにこの後のメドや進行状況をわかる範囲で伝える
お客さまが待っている間というのは
先の見えないトンネルに突入してる状況です。
多少なりとも不安であることにどう寄り添うか、
関係性を良好にしておかないと販売チャンスまでも
逃してしまうかもしれませんね。
ぜひ朝礼やミーティング時にスタッフ全員に伝えて頂きたいと思います。
<レスポンドニュース(2017年10月24日配信)を改編>