新人スタッフに「向き合うこと」の大切さ

ここ約10年間の新社会人の傾向は
「先輩とは友達感覚の延長線上」
「言葉遣いや接し方はフレンドリー」
(ちなみに両親をファーストネームで呼び捨てする)
さらに
“私がどう感じたか、いま何が不安かをわかって欲しい”
“オレの行動はどんな些細なことでも認めて欲しい”
“教わった仕事はプロセス仕上がりに関わらず「よくやったね!」って言って欲しい”
など、承認欲求が高く、

物事は自分なりに深く考えて意見や答えを出すかと言うと
“「自分で考える」とかは効率が悪いし、先輩が知ってるんだったらサッサと答え教えて”
“仮に自分の意見を言ったとしても、周囲と違ったり、少数派だったら凹む”
などの理由から“THE正解”を先輩に求めて、
同期や先輩達から飛び出した存在にならないようにする。

でも飲み会で、先輩達と違うドリンクを
独りだけ頼むという個性は大切にしてもらい・・・

“こいつらぁ、マジ面倒臭い!”と
お考えになる先輩や上司の方は非常に多いと思います。

でも、こういう新社会人が、
職場で何年経ってもそうかというと
結構そうではないんですよね。
何なら入社3年くらいでリーダーになった
20代半ば過ぎのスタッフが
「最近の若いスタッフは一般常識を知らない!」
なんて愚痴ったりしていて、
思わず「オマエもそうだったんだよ」と突っ込みたくなるような・・・。

それこそ社会の荒波に揉まれていくうちに
主張することを求められ、周囲と競争したり、自主的に努力したり
そんなこんなで打たれ強くなったりと
立派に成長している20代後半の方々がたくさんいらっしゃいます。
おそらく上司や周囲の先輩方が一生懸命に
向き合ってこられたお陰なのかもしれません。

つまり
“あなたのその言動行動や考えは、こういう理由で間違っている”
“あなたはこの場合はこう考えて、こういう行動をとるべき”
“いまあなたが目先の目標に向かってやるべきこと”
“社会人として時間をかけてあなた自身が改善すべきこと”

こういうポイントを成果が出るまで“言い続ける”ことなんだと思います。
これらは面倒かつ言いにくいことであり、
本人も聞きたがらないことでもある訳です。
言う方も言われる方もストレスなんですよね。
面倒くさいしストレスも溜まるので、
結果向き合っている“つもり”の
店長や副店長、先生役のトレーナー・・・いませんか?
挙句の果てに『現場は数字を追いかけることで精一杯なんだぁ!』を盾にして
『総務や人事で育てて!』とか『そういうのは本社で何とかして!』
なんていう悲鳴に近い声、聞こえてきそうです。

でも、新人が求めているのは第三者ではなく、
すぐ傍にいる毎日顔を合わすメンバーからの働きかけなんですよね。
だから感情論ではなく諭すようにココロに響くように伝えられるか
そして前段の承認欲求に対する共感と承認をしてあげながら諭していく。
もしくは諭し続ける。
これらが上司先輩達に求められており、
向き合うという本当の意味なんです。

女優の樹木希林さんが
独り娘である内田也哉子さんの幼少期に
絶対に「あなたから食べなさい」「どれがいい?」「どれにする?」
ということは言わずにお育てになったそうです。
子供に
“周囲はいつでも私に向いてくれている”と
思わせないようにするためだそうで
社会に出たら、みんな自分のことで精一杯であるため
自分で何とかしないといけないと思わせるためだったそうです。

それがどうご本人の成長に繋がったかは存じ上げないですし、
育て方のあくまでも一例ですよね。
“ウチの会社に入ってくる新入社員の親が樹木希林のような方だったらよかったのに・・・”
極論過ぎますね。笑
でも、そういうことを小さい頃から教えられると
社会人として感じるストレスは小さいのかもしれません。

育てる方も育てられる方も感情を持った生身の人間です。
『これしかない』『これが正解』という方法はありませんが、
どんな形であれ逃げずに一生懸命に向き合い続けること、
これはどんな職場にも求められることだと思います。

<レスポンドニュース(2018年10月1日配信)を改編>

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