また来店したいと思ってもらうために
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NPS(ネット・プロモーター・スコア)評価の
“あなたの家族や友人に勧めたいと思うか?”という質問。
接客や店内に対する感想は、まあまあだったけど
結論、これを誰かに勧めたいかと言われると「べつに・・」というのがお客さまの心情でしょう。

ちなみに、ネスレジャパンさんが実施している
“ネスカフェアンバサダー”制度。
アンバサダーとはご存知の通り“大使”という意味であり
ネスカフェの大使となって、職場の仲間や友人に
「ネスカフェいいよ!」って勧めて欲しいという
SNS時代を反映したプロモーション活動なんですよね。

多少似ている部分はあるものの、
ケータイショップの場合は、そう簡単に知人に勧める機会も少なく、
この質問に対して、希望的回答を貰うのは本当に難しいかもしれません。
数年前の“JDパワー”ブームに則った“CSバブル時代”で
やっていたような小手先戦術では、なかなか難しいでしょう。

ポイントを細分化すると下記の内容が予測されます。
①「店内整備、言葉遣い、身だしなみ等に関する項目」
②「待ち時間、応対時間に関する項目」
③「提案セールスに関する項目」

①は昔から言われている一般的な接客業の評価ポイントです。
これはあまりにも重要で当たり前なので割愛させて頂きます。

②に関しては長年の課題ですが、日本の国民の皆さまも
流石に「ケータイショップ=時間がかかるもの」と認識されている方が
すっかり多く、残念ながら、社会通念のようになっているところも否めません。
タブレット端末で契約情報閲覧や契約締結が出来るようになり
多少なりとも時間短縮化が進んでも、新たな販売契約商材が増えている状況に
「顧客体験価値を高めよ!」的号令が出始めているので
入店から退店までのトータル滞在時間が短くなる兆しは見えていないのが現実です。
そうなると都度スタッフによる“配慮”という曖昧な行動が重要です。

“出口の見えないトンネル”に突入したお客さまの
体感時間はそれはそれは、とてつもなく長いものです。

このトンネルの長さは全体で何Kmで
いま何%進んでいて、この先、長い下り坂があり
その後長い登り坂があり、最後に緩やかなカーブで
出口の“あかり”が、だんだんと見えてきます・・・

という“経過”と“先の見通し”が見えることが大切なんですよね。
そこに値する行動、特に言葉がけを
スタッフ全員と点検して頂きたいところです。

③に関しては、不快に感じることなく
スマートに提案され、気持ちよく成約できたということと
提案を断っても、気持ちよく受け止めてもらえたと
思わせるコミュニケーションが必要です。

そこで注意したい話し方が一つあります。
いろんな店舗で、よく耳にするフレーズ “~たいのでぇ”

「とりあえずお待ち頂きたいのでぇ~」
「ではアンケートにご記入頂きたいのでぇ~、」
「お客さまには、ぜひ光をご契約頂きたいのでぇ~、」
「タブレットを体験して頂きたいのでぇ~、」
「電話帳コピーはお客さまご自身で行って頂きたいのでぇ~」

なんだかおかしな表現なんですよね、これ。
“なんで、店員の要望をわたし(お客さま)が聞き入れなきゃいけないの?”
と思わず“?”を感じているお客さまは多いと思います。
もちろん、使ってよい時もあります。

「お客さまにご納得頂き、お使い頂きたいと思いますので」
「より永く、使って頂きたいと思います」
という、お客さま主体の表現には心地良い響きであります。

店側主導と思われ易い行動の場合に使うと勘違いされるかもしれません。
しかし、お客さまもいちいちそんなことを反論はしません。
ココロの底で感じて少しずつ悪い印象値になってきます。

残念なことに、新人スタッフは、何の違和感もなく先輩のこの言い方を
受け入れて、自然と自分自身の表現として多用していきます。

きっとお客さまはこういった
小さい“はぁ?”や“ん?”をたくさん感じているはずです。
そんな小さい積み重ねを感じさせないように
気をつかって応対して頂きたいと思います。

<レスポンドニュース(2018年3月8日配信)を改編>

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